いぬほちシーズンイラスト隠し倉庫
ここは今後TOPなどで使用予定、もしくは使用済みのイラストの倉庫です。 どんなシチュエーションかなどの簡単なストーリーを付けて保管してあります。
ストーリーは思いつくまま書いていますので、期待しないでくださいね。
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10 ラフ
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2004年11月22日作成
もうすぐクリスマス。
今日のいぬほちは少し早いクリスマスパーティーへ。
一杯食べて飲んで楽しみ、ほろ酔い加減でパーティー会場をました。
酔いで火照った体に冷たい風が絡みつく。
「うぅ・・・さむい・・・」
寒さで目を閉じようとしたいぬほちは、冷たい風の中に白い物が混ざっている事に気づく。
「あっ、雪・・・」
いつの間にか風は止まり、雪だけがいぬほちを包む様にやさしく降っていた。
やがて聞こえてくる音は少なくなり、雪が積もる音だけになり、やがては耳が痛くなる程の静寂の世界が訪れる。

いぬほちは少し怖くなり急いで家に向かい駆け出しました。
やがて家に到着し、暗闇と静寂の世界から逃げるように玄関を開ける。

「おかえりなさい」

いつも聞きなれた声が部屋の奥から聞こえて来た。
たった一言なのに何故かいぬほちは冷え切った体が少し暖かくなった気がしました。 そして・・・

「ただいまぁ〜〜〜」

いつもと同じ会話。
でも、いつでも特別な言葉。
いつもは気が付かないだろう。
でも、いつでも見守っていてくれたんだね。

いぬほちは嬉しくなり、声のした部屋に駆け足で駆け込み、笑顔で

「ただいま〜〜」

君は「おかえり」とやさしく言いつつ振り返る。
そしてめいっぱいの笑顔で一言

「いいかげんその鼻眼鏡外したら?」

いぬほちは照れながら鼻眼鏡を外して、その日あったパーティーの事を満面の笑顔で話しだす。
そして疲れたのか、いつの間にか眠ってしまったのでした。

「今度は一緒に行こうね」

眠ったいぬほちがつぶやいた。
窓の外の雪と君だけが黙って聞いていました。
そしていつもと同じ、でも少しだけやさしくて穏やかな時間が過ぎて行くのでした。
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